”私にもできるかも”を一歩前へーシルバー人材センター女性会員を応援するジュトクのアイディアー

シルバー人材センターで働く会員様とお話する機会も多くありますが、皆さま元気で、地域に貢献していきたいという意欲に溢れている方ばかりです。
コロナ禍以降、会員数の減少は続いている状況ではありますが、2024年度の減少率は2023年度に比べて改善傾向でもあり、増加に向けてのきざしも見え始めています。
そのような中、注目しているのは「女性会員様」の存在です。
家庭を支えて、地域を見守り、長年の経験やスキルを積み重ねてきた皆さま。でも、もしかすると「でも、私では無理だろうし」「シルバー人材センターって男性ばかりなのでは?」などと思われて、一歩を踏み出せない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
わたしたちは全国のシルバー人材センター様と様々なお話をしてまいりました。そこでジュトクならではのアイディアで、シルバー人材センターが女性会員様を増やし、活気ある地域社会を築いていくお手伝いができればと考えました。
この記事では、シルバー人材センターにおける女性会員を増やしていくための課題と可能性、そしてジュトクがご提供できる具体的な内容についてご紹介していきます。

目次:
1.シルバー人材センター女性会員を巡る状況とは
2.女性会員は増えている?
3.女性会員が活躍しているシルバー人材センターの例
4.女性会員拡大を応援するジュトクのアイディア
5.まとめ

1.シルバー人材センター女性会員を巡る状況とは

人口減少に歯止めがきかず、少子高齢化が進んでいます。労働人口確保のために、政府は企業による70歳までの就業機会延長を内容とする施策も進めていて、シルバー人材センターの理念、枠組が始まった時代と比べると、様変わりしています。
そのような中、シルバー人材センターの会員数については、特に2020年度に始まったコロナ禍以降、減少を続けていて、厳しい状況と言わざるを得ません。
そのような中、公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会の事業計画等でも、女性会員のさらなる拡大に向けた活動が必要、という方針が示されています。

なぜ女性会員のさらなる拡大が必要なのでしょうか?
まずは高齢者人口における男女割合を考えてみます。

e-Stat 日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイト
https://www.e-stat.go.jp/
から、令和7年(2025年)1月1日時点の住民基本台帳年齢階級別人口を男女別に調べてみました。

総人口での男女別割合は下記のようになりますが

【人数】

男性女性不明合計
60,663,24863,667,4339124,330,690

【割合】

男性女性
48.79%51.21%

【60歳未満抜粋 人数】

男性女性不明合計
41,262,28239,535,759980,798,050

【60歳未満抜粋 割合】

男性女性
51.07%48.93%
男性女性不明合計
19,400,95424,048,075043,532,607
男性女性
44.57%55.24%

シルバー人材センターの会員になるためには60歳以上であることが基本条件となります。60歳以上においては55%以上が女性となりますので、会員拡大のためには分母数が多い女性をターゲットとして重点的に取り組むことが大切になります。

高齢化が進む中、60歳以上の女性がこれまで以上に活躍される場が必要となり、その受け皿としてシルバー人材センターは最適です。
「社会とつながっていたい」
「人や地域の役に立ちたい」
「自分のために使う収入もほしい」
そのような様々な思い、活動したいという前向きな気持ちを持っていらっしゃる女性がシルバー人材センターに目を向けていただければ、会員拡大にもつながるのではないでしょうか。

ただし現状のシルバー人材センター会員構成は

男性女性不明合計
434,282239,408378673,942
男性女性
64.44%35.52%

と、まだまだ男性が大多数という状況です。
人口における60歳以上の女性割合が55.24%であることを考えると、シルバー人材センターの女性会員は少数派であると言えます。

しかしシルバー人材センターでは女性が求められている仕事はたくさんあります。
・児童の話し相手や見守り
・家事援助
・軽作業や事務補助
・清掃
など。

女性ならではの細やかさや優しさを活かしていける仕事、このような仕事はシルバー人材センターにおいてニーズが高まっています。
最近では、小中学校の教職員の負担軽減のため、放課後、または始業前の見守り業務のニーズもあり、そこで働きたいという女性会員さんも多数いらっしゃいます。

このように、シルバー人材センター会員確保のために、女性に向けた普及啓発活動はますます重要になってきています。

2.女性会員は増えている?

さきほど、現状のシルバー人材センター会員全体における男女比をご紹介いたしました。
各センター様、連合会様は、女性会員を拡大する取組を進めていらっしゃいますが、実際のところ女性会員は増えているのでしょうか?

公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会のWEBサイトで調査をしてみました。
https://www.zsjc.or.jp/toukei/list_page#statistics

令和6年度(2024年)を起点とした10年分の調査結果です。

全体の会員数としては、残念ながらこの10年は減少を続けています。
平成27年度(2015)と比べて、47,006人減少しています。
上記表の赤色部分は、減少している箇所です。

見て頂ければ一目瞭然ですが、男性会員もこの10年減少傾向となり、
平成27年度(2015)と比べて、49,188人減少しています。

しかし、女性会員については、増加している年も多くあり、
平成27年度(2015)と比べて、1,930人増加しています。
微増ではありますが、全体が減少を続ける中、女性会員拡大への取組は、やはり大切だと考えられます。

次に各都道府県別に女性会員の増減を調べてみました。

このようになっています。
そして、過去10年、それぞれの年における、「女性会員対前年増減比」No.1の都道府県はこのようになっています。

年度西暦対前年増減率NO.1対前年増減率
令和6年度2024岡山県5.51%
令和5年度2023神奈川県7.71%
令和4年度2022島根県4.93%
令和3年度2021宮城県3.45%
令和2年度2020大分県4.35%
令和元年度2019島根県7.74%
平成30年度2018和歌山県9.45%
平成29年度2017和歌山県5.93%
平成28年度2016鳥取県6.79%
平成27年度2015和歌山県8.90%

この10年で、和歌山県は3回、島根県は2回、No.1を獲得しています!どのような活動をされていたのか、ぜひお聞きすることができると嬉しいです。

最後に、この10年の、全都道府県合計したときの、女性会員対前年増減比と全会員対前年増減比を掲載させていただきます。

年度西暦女性会員増減率平均全体会員増減率平均
令和6年度20241.32%-0.42%
令和5年度20230.59%-0.68%
令和4年度20220.57%-0.77%
令和3年度2021-1.13%-1.68%
令和2年度2020-2.23%-2.40%
令和元年度20191.30%0.27%
平成30年度20180.61%-0.01%
平成29年度2017-0.02%-0.64%
平成28年度2016-0.15%-0.36%
平成27年度20150.40%-0.11%

2022年以降、全体会員とするとマイナスが連続していますが、女性会員は3年連続で増加しています。

3.女性会員が活躍しているシルバー人材センターの例

わたしたちは全国のシルバー人材センター様とお取引させていただいており、日々様々なお話をお聞きしております。
そのような中、とくに女性会員様が活躍されている就業の場にどのようなものがあるのか調査をしてみました。

女性会員が活躍している就業の場には何がある?

●喫茶事業
シルバー人材センターの独自事業(通常、シルバー人材センター様は依頼者様の依頼を受けて会員様が就業していますが、「独自事業」はシルバー人材センター様が自ら創出し、経営している事業です)で、喫茶事業を営まれているところも多くいらっしゃいます。
喫茶事業で、調理・接客など様々な部分で女性会員様が活躍されておられます。

●児童の話し相手や見守り
前述いたしましたが、自治体などの要請を受けて、児童の話し相手や見守りの業務を行っていらっしゃるシルバー人材センター様が増えております。そのような業務は、女性会員様の人気も高く、「そのような業務に携わりたい!」と会員になられる女性の方も増えているとお聞きしています。

●家事支援
家事支援業務は多くのシルバー人材センター様が行われている業務のひとつです。高齢の方の家事支援だけでなく、共働きの若いご夫婦の支援なども行われているともお聞きしています。60代以上の女性、長い家事経験をお持ちの方のスキルを十分活かしていただけるのではないでしょうか。

●観光ガイド等のサービス
観光地を多く抱える地域のシルバー人材センター様では独自事業として観光ガイド等のサービスを行っているところがあります。自分が住んでいる場所が大好きで、人とお話することも大好き、そんな女性会員様が多く就業されています。

他にも様々な就業があり、女性ならではの細やかさや優しさ、経験を活かすことができる場はたくさんあります。

女性会員が活躍しているシルバー人材センター様

●公益社団法人豊橋市シルバー人材センター
https://webc.sjc.ne.jp/toyohashi/index

独自事業【ソーイング】
https://webc.sjc.ne.jp/toyohashi/activity_7
ソーイング製作販売グループ【綺羅の会】は現在20名以上の女性会員様が活動されていらっしゃいます。
私たちの地元である豊橋市ですので、豊橋市シルバー人材センター様の事務所にお伺いする機会が多くあるのですが、事務所入ってすぐの場所で常設展示されていて、そこで購入することもできます。
袖を通す機会が少なくなった着物からリメイクされた洋服、エプロン、小物などもあり、デザイン性も高く、とても素敵です。
30代女性のジュトク営業社員も、以前自分用で購入した、とのことでした。

一度、会員様にお話しをお聞きすることもできたのですが、ご自分で作った作品を買っていただけると、とてもうれしいし、励みになる。そして、ちょっとしたお小遣いにもなる!ともおっしゃられていました。


●公益社団法人安城市シルバー人材センター
https://anjo-sjc.com/

WEBサイトに入って一番最初に目に留まるのが、会員様たちの素敵なお写真です。女性の会員様も多く映っていらっしゃいます。

以前、安城市シルバー人材センター様のお話を「シルバー人材センター発見ノート」というコーナーで掲載させていただきました。
https://silverjinzai.com/new/interview-with-anjyou-sc/

安城市シルバー人材センター様は公共のお仕事も多く、駅のトイレ清掃などの場で女性会員様も活躍されていらっしゃいます。市民の方から「ありがとう」というお声もいただけることが多く、活動の励みになっていらっしゃる、とのことでした。
丁寧な作業が市民の方に伝わっているんだと思います。素敵ですね!

また独自事業として、喫茶(かふぇ 赤いくつ)も運営されていらっしゃいます。
https://anjo-sjc.com/akaikutsu/

上記WEBサイトを見ていただくとお分かりになるかと思いますが、女性会員の皆さまが素敵なユニフォーム・エプロンを身に着けて運営されていらっしゃいます。
手づくりの家庭的な味わいが好評とのこと。安城市総合福祉センター1階で、火曜日~金曜日の午前10時から午後1時半まで営業されていますので、安城市に行かれた際にはぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?


●公益社団法人那覇市シルバー人材センター
https://nahasjc.or.jp/

私たちのカタログで那覇市シルバー人材センター様におけるジュトク商品活用時事例をご紹介させていただいております。
https://silverjinzai.com/new/jutoku-products-use-cases-naha/

家事支援の現場で、ジュトクの「SCらくらくエプロン」をご活用いただいている写真になります。
このように家事支援という場で、女性会員様が活躍されているという事例にもなっています。よろしければ記事をご覧ください。


このように各地のシルバー人材センター様で女性会員様が活躍されていらっしゃいます!

※今後もジュトクでは、このように女性会員様が活躍されていらっしゃる様子をご紹介できればと考えております。
ご協力いただけるシルバー人材センター様がいらっしゃいましたら、こちらからご連絡いただけますと幸いです。

4.女性会員拡大を応援するジュトクのアイディア

わたしたちは様々な商品・サービスのご提供を通して、シルバー人材センター様の外部サポーター、または応援スタッフとして、女性会員拡大に貢献させていただければと考えております。
実際に「女性会員様向けのイベント」などで活用いただける商品は今までたくさん作ってまいりました。
今、そしてこれからに向けて、具体的なアイディアをいくつかご紹介させていただきます。

女性会員様が安心・快適に使っていただける帽子やユニフォーム

就業場所で、ボランティアイベントで、女性会員様に心地よく活動していただくために帽子やユニフォームに一工夫加えることはいかがでしょうか?

例えば
・明るくやさしい色合いのものを選ぶ
・かわいらしいデザインのものを選ぶ
・動きやすい素材のものを選ぶ

など。

帽子ですと
●ブリーズキャップ
https://silverjinzai.com/products/bleez-cap/

は通気性の良い薄手の生地で作られていて被りやすいですし、
カラーも全7色あります。
ベージュなどは淡い色合いで女性会員様向けとしてもお喜びいただけるのではないでしょうか。

帽子はシルバー人材センター会員様全員共通の物を作られて被られるということが多いですが、たとえば、帽子の名入れデザインは同じだけれど、帽子の色は違う、などで分けて、性別、もしくは活動内容によって違う帽子を使ってみる、などもよいかもしれません。

エプロンですと
●たすきエプロン
https://silverjinzai.com/products/tasuki-apron-2/

●後ろボタンエプロン
https://silverjinzai.com/products/back-button-apron/

が淡い色合い(ピンク、イエロー、ライムなど)も数多くラインナップしており、人気です。
エプロンですと、汚れが目立ちにくいネイビー等を選ばれることも多いとは思いますが、就業場所によっては、「会員さんの気持ちをあげるツール」として、素敵なお色を選ぶ、ということもおすすめです。

またカタログやWEBサイトに掲載しているアイテム以外もご提案はできますので、「女性会員さん向けのユニフォームを探しているんだけど」といった形でご相談いただければ、ご希望に沿った内容のものをご提案させていただきます。お気軽にご連絡ください。

イベント・説明会で使えるグッズの制作

普及啓発イベントや会員募集説明会などで、女性の心をつかむには「ちょっとした可愛さ」「親しみやすさ」も大きなポイントになってきます。
そのポイントをもとに、各イベントで使っていただける各種ノベルティグッズの制作もジュトクではお手伝いさせていただきます。

実用性もあり、名入れスペースも広く、様々なデザインを展開しやすいグッズとして人気なのはトートバッグ類です。
https://silverjinzai.com/products/multi-tote-l/

シルバー人材センター様のオリジナルロゴを入れる、またはシルボンヌ活動が盛んなセンター様であれば活動独自のロゴを入れる、などで、可愛さと親しみやすさをアピールできます。
最近では、小さく畳めて持ち運びができるエコバッグもお問合せを多くいただいております。
ジュトクでは全国シルボンヌ大会で配布されるグッズの制作実績もございます。

また、いざ会員登録いただいたとしても、その後の活動が楽しくなければ退会につながってしまいますので、シルバー人材センター内でのサークル活動なども重要になりますね。
女性会員様で、地域のお祭り・イベントなどでダンスを披露する、という活動もよく目にさせていただいております。
そういった場で使う「お揃いのTシャツ」の作成もジュトクでは行っております。
デザインも可能ですので、「こんな感じでオリジナルTシャツを作りたいんだけど」という手書きのラフをいただくだけでも、形にさせていただきます。

女性向けの広報活動をサポート

女性会員の拡大を目指す上で、地域の女性の方が抱える不安をなるべく払拭していくことが大切になります。
たとえば「どんな人が働いているのか分からない」「自分に出来る仕事があるのか不安」という声など。

そういった不安の声に寄り添っていくには、言葉とビジュアルの両面からの発信が必要になります。

センター様のホームページ、広報誌などでも発信されていらっしゃるかと思いますが、第三者からの発信を加えていくことで「情報に対する信頼度」を上げていくこともできます。

ジュトクでは「シルバー人材センター発見ノート」という企画をWEBサイトで発信しています。
https://silverjinzai.com/new/jutoku-service/interview-with-silver-human-resources-centers/

こちらでは全国のシルバー人材センター職員様に、それぞれの活動をお教えいただき、ジュトクからの視点を通してご紹介しております。
また、この内容はジュトクのinstagramでも発信しておりますので、それぞれの地域の女性に見ていただける可能性も高いもの、となります。

他、地域の女性に向けたチラシの制作、などもご相談いただければご提供可能です。
各グッズ制作にとどまらず、女性会員拡大に向けてお手伝いしてまいります。

「シルバー人材センターではこんな働き方ができるんだな」
「ここで紹介されている会員さんと私は同じ年齢。自分にもできそうだし、チャレンジしてみようかな」
そのように地域の女性の方が思っていただけるような温かい発信のお手伝いをさせていただきます。

5.まとめ

地域の女性の方に、シルバー人材センターの魅力を知っていただき、興味を持っていただく、その活動は今、最も大切なこと、と言っても過言ではありません。
そして、シルバー人材センターにとって女性会員の拡大は「会員数増加」だけの効果にとどまりません。それは地域の中で、年齢や性別問わず活躍できる、活躍し続けることができるという「多様性ある社会」を作っていくことに繋がります。
また、活発な女性が多く活躍されることで、シルバー人材センターそしてその地域を明るくしていきます。
わたしたちは、そのような未来を描いていくお手伝いをしたい、そのように考えております。ユニフォーム、帽子、ノベルティグッズ、そして各種情報発信などを通して、前への一歩を共に歩ませてください。

「地域の女性向けにどのような取組ができるのか一緒に考えてほしい」
「他のセンターさんではどのような取組をしているのか知りたい」

そのようなスタートで大丈夫です。ぜひお気軽にご相談してください。
地域の女性の方が輝き続けていただく場所・きっかけ作りをしていきましょう!

「地域社会を元気にしたい」
地域を支えるシルバー人材センター様の活動を応援させていただくことで、その願いを実現していきたいと考えております。
ぜひ皆さまの活動におけるお困りごと、ご相談いただければと思います。
お問い合わせはこちらまで。

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